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Machiya Office

街の歴史を継承する現代の通り庭

|町家の奥行きと光を継承するオフィス

Machiya Officeは、近世城下町の面影を色濃く残す街区に建つオフィスであり、地域に分散していた事業所を統合する拠点として計画されました。
間口三間という伝統的な町家のプロポーションを継承しつつ、企業の“顔”としての機能も求められた建築です。

|「通り庭」が生む光と風と交流の空間

建物の中心には「通り庭」と名付けた吹抜け空間を奥行き方向に貫通させ、天窓からの自然光が白い壁にバウンドして柔らかく室内を照らします。
天窓には換気窓も設けられ、上昇気流を効果的に外へ排出し、快適な自然換気を実現しています。

|曲面でつながる空間と人の動き

上下階の各室は通り庭に面し、マリオン柱によって分節された緩やかな曲面のボリュームによって仕切られています。
その形状は各室の必要面積を曲線で近似し、鉛直方向には吹抜面積を調整するために傾斜。
このダイナミックな曲面が、人と人の偶発的な交流を生み出す場となっています。

|地域に根ざす素材と外観

外壁には、近隣で進行中の「黒塀通り」街区復元プロジェクトに呼応し、黒色の不燃木を採用。
マリオン柱には地場産の杉材を用い、地域の風土や文化に寄り添う表情を目指しました。