佐藤宏尚建築デザイン事務所

LANケーブルは最強のスピーカーケーブル


2015.09.09

今回はスピーカーケーブルについてです。

【LANスピーカーケーブル】

ネットでスピーカーケーブルについて調べていると、LANケーブルが音がよい、などという何とも怪しげな話が出てきます。

早速試しました。

確かにこれまで使用していたBelden8470を含むすべてのスピーカーケーブルと比べ音が改善します。

そこで調べると、素晴らしくまとまった資料がありました。

「LANケーブルをスピーカーケーブルに使ってみる」

「LANケーブルをスピーカーケーブルに使ってみる;技術解説」

「LANケーブルをスピーカーケーブルに使ってみる;技術説明その2」

「たかが電線、されど電線」

【LANケーブルの音質への効果】

これら内容をふまえ、LANケーブルを整理すると以下のメリットがわかります。
①絶縁体は理想的なポリエチレンで、低域でも静電容量が一定で低音域のロスが少ない。
②ツイストペア2本が4組、合計8本が絶縁されている。高音域の音が痩せる表皮効果が影響するのは、計算すると20,000Hzで線径0.9mm、LANの単線仕様は24AWGで線径0.5mmと十分細いので表皮効果の影響は考える必要はない。
③細かく撚られたツイストペア構造により金属シールドがなくても十分なシールド効果を期待できる。しかも単線仕様のカテゴリー6ケーブルでは中央に十字のセパレーターが設置され4対の干渉も防ぐ構造で、高級オーディオケーブル顔負けの配慮がなされている。
④容易に並列配線のメリットを享受できる。(後述)

絶縁素材のPEとPVCの簡単な見分け方ですが、水に浮けばPE、沈めばPVCです。手元にある3種のスピーカーケーブルはすべて水に沈みました。つまり並みのスピーカーケーブルの被覆より、LANケーブルの方が音質に良いことがわかります。

また「UL規格電線・ケーブルに付いて」を読むと、LANケーブルのポリエチレンがオーディオケーブルで使用される難燃ポリエチレンよりも音質的に優れていることもわかります。引用したケーブル専門のエンジニアによる記述がおそらくLANケーブルをオーディオケーブルとして利用することに最初に言及したものだと思われます。

【4対か1対か】

容易に並列配線できることが、LANケーブルをスピーカーケーブルとして利用する大きな利点だと思います。

4対全て並列で利用したほうが、バラして1対だけ利用するよりメリットが多い理由を上記サイトから引用すると
①導体抵抗(R)は1/4に成ります。 ⇒低音域へ音の出が良くなります。
②インダクタンス(L)も1/4に成ります。
③静電容量(C)は4倍に成ります
④特性インピーダンス(Zo)は1/4に成ります。 ⇒スピーカーシステムのインピーダンスに近づき、高音域での伝送特性が良くなり、解像度のアップも期待できます。

聴覚上も効果は明白で、1対だと音が痩せてしまいます。

【単線か撚り線か】

導体抵抗は単線のほうが低く、導体表面も滑らかなので、どう考えても単線のほうがよい音がするはずです。

しかし、長さ2m程度で両者を比較しましたが、ほとんど違いはありませんでした。一般的に10m以上の場合は単線のLANケーブルを使用するのですが、オーディオケーブルとして利用する場合も、短かければ単線、撚り線の差は知覚するのが難しいほど僅かなのでしょう。

また撚り線が7本撚りなのは意味があります。中央の1本のまわりに6本が綺麗に円形に並ぶ理想的な形状になり、それが優れた性能発揮に寄与しています。本当に細かいところまでLANケーブルは良く出来ています。
LANケーブルスピーカーケーブル

【その他】

私の個人的な意見ですが、導体抵抗の影響が支配的で、他の影響はあまりないと思います。一般に太く短いものがよいとされるのはそのためですが、太いと表皮効果の影響が大きくなります。そのため表皮効果の影響のない線径で並列回路にして抵抗を下げるのは理想的な考え方だと思います。

素材にこだわった超高級オーディオケーブルもありますが、イメージだけの問題で物性にほとんど違いはなく、ましてスピーカーケーブルの長さで意味はないと思います。

理想的にはカテゴリー6の単線LANがベストだと思われますが、ケーブルが太く、硬くなり、取り扱いが煩わしくなります。
10m以下なら撚り線のLANケーブルでも十分だと思います。
それとカテゴリー7のケーブルはシールドされていますが、アースがとれないと逆効果です。スピーカーケーブルとしては使わないようにして下さい。
また各ツイストペアは、それぞれが+とーになるようにしてください。
LANケーブルスピーカーケーブル
写真のような細すぎるLANケーブルは、導体抵抗が大きすぎるのか音が痩せてしまします。導線も極細なのですぐに切れ加工も難しくなります。撚り線の場合でもAWG28ぐらいの線径はあったほうがよいと思います。

絶縁素材の選定から撚り線の本数、撚りピッチ、など、ここまで細かくノイズの防止と広帯域、高解像度な特性に配慮されたオーディオケーブルは簡単に見つかりません。
原音忠実性を追求する絨毯スピーカーにまさに最適。それが1mあたり100円程度です。
LANケーブルはコスパ最強のスピーカーケーブルと断言できます。

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